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ボーイズラブ | ノンジャンル | 月に叢雲、華に風。<全91話> シリーズ - 恋の華降る夜だから 前編 | 羽邑崇

『月に叢雲、華に風。<全91話>』

恋の華降る夜だから 前編

全9ページ
≪あらすじ≫
「酷いですよ、なんで俺も呼んでくれんかったんですか!」

部屋の壁に、貼ってある写真を見て吟が拗ねる。
それは先日高山の企みに乗り、清里高原まで行った時の写真だ。
その中にある例の茶番、結婚式の写真を見て、身内同然の自分が呼ばれなかったのはなぜだとムッとしたらしい。
だが仕方ないではないか、考えたのも仕組んだのも、自分ではない、高山だ。
それに乗せられただけの自分らに参列者を選ぶ余裕はなかった。

「うっさい奴やな、しゃあないやろ……」

実を言うと、蒼太も似たような事を考えていた。
別に式をあげようとまでは思っていなかったが、一段落して落ち着いたら、旭をつれて横浜の教会にでも行こうと思っていた。
高原の思い出も心に残る幸せだが、旭と一緒に花火を見たかったなと少し心残りになる。
しかし真似事とはいえ、すでに式をあげてしまったので、今更だ。

今更だとは思うが、それを自分でコーディネートして、自分が旭を誘いたかった……。
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