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ボーイズラブ | ノンジャンル | 煉獄 シリーズ - 煉獄 11 | 羽邑崇

『煉獄』

煉獄 11

全6ページ
≪あらすじ≫
「すまねえ、なんか助かった」

危うく窃盗犯になるところを庇われた曽我部は、気まずい思いで礼を言った。すると煉は当然だろ、友だちじゃないかと笑った。

「友だち? え……だっけ?」
「……違うの?」

いつから友だちになったんだと腑に落ちなかった曽我部が聞き返すと、煉はポカンとした表情で、違うのかと聞き返す。
咄嗟に返事が出来なくて、黙り込んだ。
すると煉は急に悲しそうな顔になった。

「ごめん、なんか、勝手に……」
「あ、いや」

煉の泣きそうな顔を見て気づいた。
彼には自分以外に親しく口を利くような相手がいなかったのだ。

女の子のような可愛い顔と、上品そうな立ち居振る舞い、モノ慣れぬ雰囲気と優れた頭脳。
曽我部とはまた違った意味で、煉は浮いていた。
誰もがみな無意識に、こいつは自分たちとは違うと線引きをして遠巻きにしていた。

一目置かれていたのではない、敬遠されていたのだ。

そう気づいたとき、曽我部の中で何かが変わった。

煉に初めて会ったときの感動とときめきを思い出し、胸が熱くなる。
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