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官能小説 | SM | 淫語M女 その3 | 川口青樹 [p.1/p.6]

『淫語M女』

官能小説 | SM | 淫語M女 その3 | 川口青樹 [p.1/p.6] | 幻創文庫[p.1/p.6]

淫語M女 その3

[p.1/p.6]
 その夜も美夏は枕に顔をうつぶせたまま、妄想の快感の世界にひたっていた。

「・・・え、え、あっ」

 だが、ドアチャイムが何度も鳴らされ、現実へと引き戻された。

「はい、どちら様ですか」
「夜分にすみません、下の階の者ですが」
「え、下の階って・・・」

 こんな夜遅くにわざわざ訪ねて来るなんて、もしかして何か迷惑をかけてしまったのかと思い美夏はドアを開けた。

「あのー、何か」 
「ミカさんでしたよね、いえね、ここから漏れてくる声が気になりましてね」
「え、声って、いったい」
「ええ、これですよ」

 中年と思える男は、手にしていたボイスレコーダーのスィッチを入れた。

『ミカ キテイルフクヲ ヌグンダ』
『ミカノ イヤラシイオッパイヲ ミセロ』
『ミカノ イヤラシイオッパイヲ イジッテクダサイト イウンダ』
『・・・・』

「えっ、あっ・・・」
「まさか、身に覚えがないなんて言うんじゃあないでしょうね」
「しっ、知りません、帰って、帰って下さい」
「いいんですかい、こいつをこの場所の地図付きで投稿サイトへ提供しても」
「・・・・」
「まあ、立ち話もなんですから、おじゃましますよ」

 確かにそうだった。
 こんな夜中にマンションの廊下での立ち話は誰かの耳をそばだてないとは云えなかった。
 美夏が男を避けるようにして身体をひくと、ずかずかと入ってきた。