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官能小説 | 純愛・ラブストーリー | summer snow 中 | k4 [p.1/p.4]

読み切り

官能小説 | 純愛・ラブストーリー | summer snow 中 | k4 [p.1/p.4] | 幻創文庫[p.1/p.4]

summer snow 中

[p.1/p.4]
「私…夏まで生きられないかもしれないの」
朝のさわやかな空気と共にユウジに伝えれた残酷な真実だった。

ゆきはアライブに犯されていた。
病状はかなり進行していて、薬を投与しないと自我を保てないほどらしい。

「私の両親、アライブで亡くなったんだ」
「ゆきママ…」
「だから…私、アライブの専門医になったの。」
ゆきがゆっくりとした口調で話す。
「でも…研究してる途中で、自分が感染しちゃって…クス。笑い話だね」
ゆきがスッと立上がり、窓の外を見る。
「…なんで、自分がアライブなのに、俺なんかの治療してんだよ」
少し強い口調でユウジが問い掛ける。
少し間を空けて、小さく笑いながらゆきが答える。
「……残された時間は少しだけど…私は少しでもアライブ患者のためになりたいだ」
「……」
信念。
ユウジはゆきの中にある強い物を感じだ。
俺の何もない、空っぽの時間とは違う、強く、力強い時間。

「……生きようよ」
「え?」
「俺がゆきママの時間を取り戻す!!絶対アライブを…治してやる!!」
初めて、心から他人の力になりたいと思った。
朝の空気は、ゆきの苦笑いと共に、静かに過ぎて行った。